ibarakiken bodo kibun / Ginko
茨城縣暴働記聞 安達吟光 1876年
“衣手の筑波の山を打越て流れ烈しき那珂川を隔て暴徒が屯(たむろ)をなし百姓一揆に打交り士族郷士の輩も暴徒の巨魁 大和田利右エ門に續て其他橋本長山の族 百姓共を率ひて猟銃竹槍等持来り小祝村の區務所へ押入 金穀を奪ひ十二月七日 野口村に至り巡査の屯所へ向ひ數度暴戦す 其内賊軍の為に巡査方に打死も有 暴徒兵にハ打死怪我人數不知れ 暴徒巨魁を召捕る為に参事警部内務権少亟?其他随行の面ゝ水戸表より那珂郡大宮驛へ出張され警部の差圖より懲役人四人撰みて内々暴徒の巨魁の者を召捕り来れハ罪を輕んずると申渡す 懲役人共ハ得賢(ゑたりかしこし)と走り行き暴徒方へ入込み?(我+木 われ)ハ昨夜牢を破りし者と偽り暴徒に加入し巨魁大和田の側近く進み大和田何心なく刀を渡し加勢を頼むと氣を赦す?(ところ)へ懲役人憤發し透を覗ひ飛込 大和田利右エ門の首を打落し七八人に手疵を負せ手早く首を袖に包み縣廳へ持来り実に妙策の働きなると縣廳よりも御賞典有けり 編輯 大田?(金+常)識”
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