Yubin hochi shinbun / Kobayashi Eitaku
各種新聞圖解の内 郵便報知新聞 第三百四十七号 小林永濯 1874年11月
“波布蛇ハ螫蛇(さすへび)の一種にして。大島及び琉球に産する毒虫なり。腹白く鱗(こけ)蒼き斑ありて。形雪花の如し。頭大にして口の廣さ殆ど頭を過て身に及ぶ。然して人を害す事甚しく。或ハ道路の傍に蔽匿(かくれ)て尾を草根に維(つな)ぎ。或ハ半身を枝葉に垂て頭を衝(う)ち足を噛む。一點の牙毒人身に觸(ふる)れバ全体の血液沸騰(にえたち)て。肉色直地に變じて暴死する者。大島の如きハ一歳中十を以て算すと。更に怪しむべきハ。彼一度人を噛バ必(かならず) 自(ミづから) 其尾を噛む。斯くするを數度に及べバ。其長身も終に端縮(ちぢミ)て。縦横自在に飛行す。疾こと風の如くなるをもて風蛇といふとぞ。明治六年一月より縣官令して波布蛇一頭を打殺者ハ賞するに玄米一升を以てす。六年一歳中賞賜する所の米數八十石に至れり。是則八千頭。然れども末だ。其百分の一を尽さずといへり。 転々堂鈍々 記” 各種新聞図解 N002
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